国の蓄電池補助金(DR補助金)が終わった後に使える補助金の探し方

この記事のまとめ

  • 国の家庭用蓄電池の補助(令和7年度補正 家庭用蓄電システム導入支援事業)は、2026年5月29日に予算に達して公募が終わり、SIIの特設サイトには「公募の再開を行う予定はありません」とある
  • 残る選択肢は都道府県と市区町村の補助金で、確かめた5つの自治体でも金額・期限・受付状況が違う
  • 神奈川県は第2期も締め切り、名古屋市は「太陽光発電設備に接続する蓄電システム」の区分が受付を終えている。大和市・川崎市・東京都には終了の知らせが載っていない
  • 申請の順番は自治体で違う。東京都は契約の前に事前申込、神奈川県・大和市・川崎市は交付決定の前に工事などに着手すると対象外、名古屋市は工事の完了後に申請する
  • 探すときは、自治体の公式ページで「受付状況」「契約・着工と申請の順番」「対象の機器」を先に見る

国の家庭用蓄電池の補助金(DR補助金)は、2026年5月29日に公募が終わり、執行団体のSIIは再開の予定はないとしています。これから蓄電池をつける人が使えるのは、お住まいの都道府県と市区町村の補助金です。自治体ごとに「受付中か」「契約や着工の前に申請が要るか」「対象の機器は何か」が違うので、この3点を自治体の公式ページで先に確かめます。この記事は2026年11月7日時点で公式ページを開いて確かめた内容で、年度や予算の消化で変わります。

国のDR補助金は何が終わったのか

終わったのは、執行団体であるSII(一般社団法人 環境共創イニシアチブ)の「令和7年度補正 家庭用蓄電システム導入支援事業」です。SIIの事業ページと特設サイトには、次のように書かれています(確かめた日:2026-11-07)。

今から契約する人は、国のこの補助を前提にできません。SIIの事業一覧にも、この事業の後に続く家庭用蓄電システムの事業は載っていませんでした。

次に使えるのは都道府県と市区町村の補助金

自治体の補助金は別の予算で動いていて、2026年度もそれぞれの期限で続いている制度があります(次の表のとおりです)。

注意したいのは、対象の機器です。自治体の多くは「SIIに登録された機器」を条件にしていますが、どの国の事業の登録かは自治体ごとに違い、DR補助金の登録とは限りません。

見積もりの機器の型番が、自治体の条件にある登録一覧に載っているかを確かめます。

公式ページで確かめた5自治体の例(2026年11月7日時点)

金額・期限・条件は、各自治体の公式ページに書かれた内容です。ほかの自治体は制度の有無から違うので、この表をそのまま当てはめないでください。

自治体 蓄電池の補助額 受付 申請と契約・工事の順番
神奈川県 1台あたり15万円(太陽光は1kWあたり7万円。補助対象経費が上限)。太陽光と蓄電池を併せて導入する事業が対象 第1期は終了。第2期(申請期限9月30日)は9月7日に「申請額が予算額に達したため、申請を締め切りました」 申請書類に契約書の写しを付ける。交付決定の前に事業に着手すると交付できない(審査に2〜3か月程度かかることがある)。事業は2027年3月31日までに完了
大和市 蓄電池の容量(SII登録値)×15万5千円と補助対象経費のうち少ない方の3分の1。FIT認定を取らない太陽光との同時設置で、5kWh以上20kWh以下 2026年4月10日〜2027年1月29日。先着順。11月2日時点で予算が少なくなってきているとの記載 着工予定日の2週間前までに申請。交付決定日より前に設置工事をすると補助を受けられない。契約締結日と工事着手日は2026年4月1日以降
川崎市 1kWhあたり10万円(設置費用の2分の1)。新設でFIT非適用の太陽光と連系なら上限70万円、FIT適用の新設または既設の太陽光と連系なら上限30万円 2026年4月24日〜12月28日。予算状況で早期終了の可能性あり。終了の知らせは載っていない 交付決定通知書を受け取る前に設置工事を始める(建売は引き渡しを受ける)と対象外。完了は2027年1月31日まで
名古屋市 1kWhあたり1万5千円、上限10kWh(最大15万円) 募集は2026年7月1日〜2027年2月12日。ただし「予算に達したため、蓄電システムの受付は終了しました」(11月2日17時時点) 令和8年度から、申請の時期を工事着工前から工事完了後に変更(交付申請兼実績報告)
東京都 蓄電容量1kWhあたり10万円(助成対象経費(税抜)が上限。DR実証に参加しない場合は1戸あたり上限120万円。参加する場合は加算あり) 事前申込は2026年5月29日から。ページの表示は「受付中」。機器の設置期間は2026年4月1日〜2029年3月30日 売買やリースの契約を結ぶ前に事前申込。工事の後に交付申請兼実績報告。事前申込の受付日より前に契約したものは、決められた期間を除き対象外

名古屋市で受付が終わったのは「太陽光発電設備に接続する蓄電システム」の区分です。太陽光・HEMS・蓄電システム(またはV2H)を一体で導入する区分(蓄電システムは同じ1kWhあたり1万5千円、上限10kWh)には、終了の知らせは載っていませんでした。予算の消化状況は画像で、この記事では残りの額は確かめていません。

表から分かることを3つ挙げます。

  1. 同じ「蓄電池の補助」でも、1台あたりの定額(神奈川県)、容量あたりの定額(名古屋市)、容量あたりの額と経費の比較(大和市・川崎市・東京都)と、計算の形が違います。自分の家で何円になるかは、各自治体の計算書や担当窓口で確かめます。
  2. 神奈川県は第1期も第2期も期限より前に、名古屋市の蓄電システムの区分は募集期間の途中で、予算に達して受付が終わっています。受付期間の終わりの日付だけを見て安心できません。
  3. 太陽光との関わりの条件も違います。神奈川県と大和市は太陽光と蓄電池を一緒に入れることが条件で、大和市は太陽光を設置済みの家で太陽光を増やさずに蓄電池だけをつける場合は対象外です。川崎市は既設の太陽光と連系する蓄電池も対象(上限30万円)、名古屋市は太陽光が設置済みか同時に設置することが条件です。

申請の順番は自治体で違う

最も注意したいのは、契約や工事と申請の前後です。上の5自治体だけでも、3通りありました。

販売店に「補助金が使える」と言われても、順番を間違えると対象外になる自治体があります。契約書に署名する前に、自治体のページで「着手」がどの時点を指すか(契約か、工事の開始か)を確かめます。大和市のページには、契約の締結日と工事着手日がどちらも令和8年4月1日以降であることが条件に挙げられていますが、契約を申請より前に結んでよいかはページに書かれていませんでした。分からない点は、担当課へ問い合わせて確かめます。

自分の地域の補助金を探す手順

  1. 「(都道府県名)住宅用 蓄電池 補助」で、都道府県の公式ページを開く。神奈川県は pref.kanagawa.jp、東京都の助成はクール・ネット東京(tokyo-co2down.jp)のように、窓口のドメインは自治体で違う。まとめサイトではなく、公式ページを使う
  2. 同じように「(市区町村名)蓄電池 補助」で、市区町村の公式ページを開く。担当は大和市が環境総務課、川崎市が環境局脱炭素戦略推進室のように、環境の部署にあった
  3. 各ページで次の6点を控える:受付期間、予算に達したときの扱い、補助額と上限、対象の機器、申請と契約・着工の順番、ページの更新日
  4. 国や県の補助との併用の可否を見る。大和市は国の補助金とは併用できないが神奈川県の補助金とは併用でき、川崎市は国や神奈川県の補助金と併用できると書かれています。東京都は、国や他の自治体からの補助金を差し引いた額を対象経費にします
  5. 見つからない場合は、市区町村の担当課に問い合わせる。東京都のページには、都内の区市町村でも蓄電池の補助を行っている場合があると書かれています

見積もりを取る前にこの6点を控えておくと、販売店の説明と公式の条件を突き合わせられます。

自分でできることと、窓口に聞くこと

自分でできること

窓口に聞くこと

相談先は、各自治体の公式ページに載っている担当課です。名古屋市のように、問い合わせ先が市から委託された受付窓口になっている例もあります。

次にすること

この記事の内容は2027年4月1日までに見直します。大和市や名古屋市のように年度が変わると条件が変わる例があるため、新しい年度の公式ページを優先してください。

出典(確かめた日)